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アンドリュー・アルバネーゼ/ブランドン・トリスラー編 佐々田雅子訳 『グラデュエーション デイ 未来を変える24のメッセージ』 オデッセイ・コミュニーケーションズ発行、英治出版株式会社発売 2007年4月20日 301頁 1800円+税 アメリカ合衆国の大学で行われた卒業式の記念講演において、24名の著名人、それは実にさまざまな分野の人間であるが、その24名の著名人たちが、卒業生たちに贈ったスピーチを集めた本である。 ざっと名前を挙げただけでも錚々たるメンバー、であることがわかる。 ジョン・F・ケネディ ジュージ・ルーカス スティーブン・スピルバーグ ジョディ・フォスター コリン・パウエル ビル・クリントン テッド・ターナー ロバート・レッドフォード マデリン・オルブライト ロナルド・レーガン ダン・ラザー ハンク・アーロン ロス・ペロー バーバラ・ブッシュ などなど〜。 さて、読み進んでいくと、いわゆる名言のたぐいがあちらこちらに出てくる。 「困難はしばしば姿を変えた好機だということである」(ティム・オライリー P13) 「少しばかりの一時的な安全を買うために、基本的な自由を譲り渡してしまう人間は、そのどちらにも値しないし、そのどちらも失うであろう」(ベンジャミン・フランクリン P23) 「知識を得るということは、生き残るための唯一の頼みの綱です」(ジョージ・ルーカス P30) 「私たちが持っている最大の資質は好奇心である、と私は思っています」(スティーブン・スピルバーグ P33) 「何といっても、我々の最も基本的なつながりは、誰もがこの小さな惑星に住んでいるということにあるのですから。誰もが同じ空気を吸っているのです。誰もが子どもたちの未来を慈しんでいるのです。そして、誰もがいずれは死ぬ身なのです」(ジョン・F・ケネディ P40) 「お前が生まれたときには、お前が泣いたら、世界が喜んだ。お前が死ぬときには、世界が泣いて、おまえが喜ぶように、人生を生きなさい」(先住民の言い伝え P96) 「愛の反対語は憎悪ではなくて、無関心である」(エリ・ウィーゼル P102) 「覚えておいて下さい。あなたがある日、もう本を読む暇がない―あるいは、音楽を聞く暇がない、絵を見る暇がない、映画に行く暇がない、知力を養うことをする暇がない―と自分が独り言をいっているのを聞いたら、それは歳をとったということなのです」(スーザン・ソンタグ P124) 「政治的権力を持つ人々は公共の信託財産の後見人ということを忘れてはならないのです。彼らはそれを所有しているわけではありません。所有しているのは私たちなのです。皆さんなのです」(ロバート・レッドフォード P139) 「もしも、あなたの行く手に誰もいなければ、それは、あなたがどこへも行こうとしていないからだ」(ロバート・F・ケネディ P148) 書き出すときりがないくらいである。いわば名言の宝庫。それがアメリカ合衆国の大学で行われる卒業式の記念講演というものなのであろう。 それに比べて、わが祖国ニッポンの大学で行われた卒業式の記念講演、はて、これまで何か心に残る言葉はあっただろうか。 昔、昔、東大の卒業式で大河内一男総長が「太った豚になるよりは痩せたソクラテスになれ」(J・スチュアート・ミル)と言ったと伝えられているのが有名なくらいで(だが、これは実際には予定原稿を新聞社が勝手に決め言葉として新聞記事にしたもので、大河内総長は式場では読み落としたらしい)、他に聞いたことがない。 きっと退屈きわまりない、手垢に汚れた、陳腐な世間語に満ちた挨拶ばかりなんだろう、と思う(ま、中にはいいものもあるのかもしれないが・・・・・)。 そういえば、私の小学校・中学校・高校・大学の卒業式のお偉い先生方の挨拶、ひとつとして覚えていない。まったく一文も、一語も記憶にないのである。 Amazonはこちらです↓ グラデュエーション デイ―未来を変える24のメッセージ
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